糖尿病と決別したい人の集い

「糖尿病は治らないのが世界の常識」ですが、それは「病院治療では治せない」というだけで糖尿病の根本原因があり、それに対策することで糖尿病と決別することが可能です。 これらについてお話します。

54.糖尿病と血液ドロドロによる障害


高血糖による障害はよく知られていますが、なぜ糖尿病で血糖値コントロールが上手く出来ないと様々な症状や病気が出てくるのでしょうか?
理由は、血糖値スパイクが頻繁に起こっていると、高血糖で血液がベタつくため血液ドロドロになり血管を流れにくくなることが原因です。
血液ドロドロは赤血球がくっつきあったり重なり合って塊りとなるため、枝分かれしていく細動脈や細動脈から赤血球1個分の太さしかない毛細血管に入れず入り口を素通りしてしまい、毛細血管に繋がる細胞に栄養や酸素が届かないことが様々な症状や病気の原因になります。


具体的には、毛細血管が集まっている網膜、腎臓の糸球体、脳に大きな影響があり、それぞれ網膜症、糖尿病性腎症、脳力(記憶力・思考力・創造力など)の低下があります。
さらに高血糖の状態が長く持続すると、運動神経・知覚神経・自律神経などの神経に障害が及びます。
運動神経が障害されると、眼球が正常に動かせなくなって物が二重に見えたり、足先が垂れて躓きやすいや歩きにくいなどの症状が現れます。
知覚神経が障害されると、痒みや痛みに悩まされたり、逆に痛みや寒冷を感じにくいや、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚などの五感が低下します。 
自律神経が障害されると、下痢、便秘、頻尿、失禁、尿のきれ異常、勃起障害、発汗異常、起立時のふらつき、低血糖時に自覚症状がないなどです。


これらは3大合併症としてよく知られていますが、他にも肩こり、関節痛、冷えや冷え症、むくみ、手足のしびれ、立ちくらみ、便秘、排尿障害、勃起障害(ED)など全身に症状があらわれます。
また心臓から遠くにある手足は血液が届きにくいので血流が低下するため、擦り傷や切り傷、小さな火傷などに気付かず、外傷から細菌が入ると免疫細胞が必要なだけ届かないので化膿して壊疽になり易くなります。
 


またこの他にも、命に直結したり寝たきりで介護が必要になるものとして脳梗塞・心筋梗塞、癌、認知症などがあります。


問題は、これらの症状も高血糖も病院では根本治療が出来ないので、長期間あるいは障害悩まされ続けることです。
病院で高血糖を解消できないなら自分で解消するしかありませんね。幸いにも前に投稿したように、糖尿病が発症間がなくても、インスリンが必要なまで悪化していても、20年間患っていても医師から「完治」と診断され、決別することが可能です。



あなたも高血糖や糖尿病と決別しませんか? 現在や将来の恐怖や不安は全て霧散します。

53.糖尿病と血流低下

ここまで5回にわたり視力、聴力、味覚、触覚、聴力の五感と高血糖がもたらす機能低下についてお話しました。
これらに共通するのは、高血糖がもたらす血液ドロドロにより赤血球が塊りとなるので赤血球1個分しか通れない毛細血管を流れなくなること。そのために栄養と酸素が届かないのでゴースト血管が生まれ、それに繋がる細胞の活動が低下したり死滅したりすることでした。


その血液が塊りになるイメージのイラストがありましたのでご添付します。


左図は血糖値が正常で赤血球が1個1個バラけて動脈を流れている状態、右図は高血糖で赤血球が塊となって動脈を流れている状態を表しています。実際の赤血球の顕微鏡写真では赤血球の周囲が数個から何十個つながった状態や、平たい分が重なり合った状態など様々な状態があります。


動脈は多く分けて大動脈、中動脈、細動脈に分かれますが大動脈・中動脈は塊になっていても大きなアテローム(血管内壁にできた柔らかい瘤)がなければ問題なく流れていきます。
そしてその先、毛細血管に繋がる細動脈の太さは500/1000mmから順に枝分かれして100/1000mm以下まで細くなっていきます。この枝分かれした細動脈にアテロームがあり血流路が狭くなっていると、大きくなった赤血球の塊が流れてくるとそこから先は赤血球が流れずストップします。その痕跡が分かるのが、脳のCT写真の小さな白くなった部分で脳梗塞の跡です。


また、ストップせず流れた赤血球も細動脈に繋がる毛細血管は、赤血球がやっと1個が流れる太さしかないので塊になった赤血球は、毛細血管に入ることが出来ず素通りするので、その毛細血管に繋がっていた細胞には栄養分や酸素(赤血球)が届きません。


そしてバラけて1個だけ流れてくる赤血球だけが毛細血管に入っていき毛細血管に繋がる細胞に赤血球(酸素)と同時に流れる栄養を届けることが出来ます。


当然ながら細胞が必要とする栄養や酸素が不足すれば細胞は本来の働きが出来ないので活動が鈍りますし、同時に老廃物の排出も出来ず蓄積されるので様々な症状が現われてきます。
現れてくる代表的な症状としては冷え性、腰痛・肩こり、眼精疲労、全身のむくみ、冷え性、生理不順、勃起不全、自律神経の乱れ、肌トラブルなどです。


さらに血流低下が長期間となり栄養や酸素不足の状態が続くと、毛細血管の細胞が死滅するのでゴースト血管となったりゴースト血管に繋がっていた細胞の死滅に現れてきます。
細胞が死滅すれば糖を消費できないので高血糖は解消できません。
これがいくら食事制限でカロリーを減らしても、摂取カロリー>消費カロリーとなり高血糖を解消できない原因です。
また細胞が必要とする以上にインスリンを増やしてもインスリンは余るだけ、これがインスリン抵抗性の原因です。



血流改善して、糖尿病と決別しませんか! 糖尿病は自分で決別できる病気です。

52.糖尿病と五感(5)臭い

嗅覚は味覚を大きく左右したり、有毒ガスの臭いなど危険回避のために大切な感覚です。この嗅覚も加齢とともに嗅覚神経の死滅により低下していきますが、他にも風邪などのウイルスや薬剤によっても破壊され臭いを感じなくなっていきます。
感冒などで一時的に臭い粘膜や細胞が障害されている場合は嗅覚を刺激する方法で元へ戻すことが出来ます。


では、糖尿病の場合はどうなのでしょう? 発症後何年か経つと嗅覚障害が現れてきます。
その原因は大きく2つに分けられ、1つは嗅覚細胞の死滅、もう1つは嗅覚細胞から脳までの神経細胞や脳に信号が届いても、脳細胞の衰えや死滅により過去に記憶した臭いと照合して「何の臭いであるか」の信号が繋がらないことで、臭いが感じられなくなります。


この原因は、やはり高血糖。 高血糖で血液がベタつき赤血球同士がくっついたり重なり合うと、赤血球1個分の太さしかない毛細血管に入っていけません。すると細胞が活動するための一緒に流れる栄養成分も流れないので、その毛細血管に繋がる細胞の活動が低下したり死んでしまいます。これが嗅覚細胞や神経細胞、臭いを感じる脳細胞の衰えや死滅で、臭いがしない原因です。


そんな中、朗報?が1つあります。2018年に東北大学大学院の研究によるものですが、臭いを感じるために必要な嗅覚受容体が膵臓でインスリンを分泌する細胞(β細胞)にも存在していることを明らかにしたことです。
具体的には、臭い物質の1つの「オクタン酸をマウスに食べさせると、インスリン分泌が促進され高血糖が改善した」。
さらにはこのマウスの嗅覚受容体に相当する嗅覚受容体がヒトの膵臓β細胞にもあることも確認され、加えて血糖値が高いときにだけインスリン分泌が促進し、血糖値が改善することを明らかにされています。


ところでオクタン酸って何? ですね。オクタン酸は厚生労働省からも安全性を認められた成分で、ココナッツオイル(ヤシの実)・パーム油などに含まれています。ヒト臨床試験においてウエスト周囲径、体脂肪、内臓脂肪を減少させるとのことですが、油は、肥満の原因になるので取り過ぎには要注意ですね。



糖尿病と決別しませんか! 嗅覚の低下だけでなく食事もおいしく食べられます。

51.糖尿病と五感(4)味覚


食事のとき、以前より多くのマヨネーズや醤油などの調味料が必要になっていませんか?
他にも以前と料理の味が変わった、や「味が薄い」と感じられていませんか? 
味覚障害は亜鉛・鉄・ビタミンなどの不足や加齢、鼻詰まりや鼻炎、薬の副作用、ストレスが原因のことが多いのですが、実は、糖尿病を患って数年経っていると味覚障害を起こすことが知られています。


その原因は味を感じる細胞をもつ味蕾(みらい)の障害です。味を感じる力が以前よりも低下してきたために同じものを食べても、甘い・辛い・酸っぱい・うまみなどを感じ難くなったために味が変わったり薄く感じるようになったものです。


なぜそんなことが起きるのでしょうか?
この原因も高血糖です。高血糖になると砂糖水がベタつくように血液中の糖分が多くなるとベタついてきて赤血球同士がくっつき始め塊になっていきます。
塊になると赤血球1個分しか通れない毛細血管に入っていけず、バラけて1個ずつ流れている赤血球しか細胞に届きません。届かなければ不足した細胞は必然的に働きが低下するので、味蕾にある味覚細胞も感度が鈍ります。


感度がほぼ均一に低下すれば味を薄く感じますし、甘・辛・酸っぱさ・うまみを感じる細胞が不均一に低下すると味が変わったように感じるのです。


食べる楽しさ=味わうことですので、その楽しみを無くさないためには、高血糖の解消が避けて通れません。
特に仕事として調理に関わっている場合は、糖尿病と診断されても初期の間はほとんど何も体調変化が感じられないので、疎かにしていると死活問題になるので注意が必要です。


また関連することですが、糖尿病になるとドライマウスになる場合が30%ほど増えます。ドライマウス(唾液の減少)になると歯周病になり易いこともあります。



糖尿病と決別しませんか! 糖尿病は自分で治せる病気です。

50.糖尿病と五感(3)触覚


触覚(神経障害)も糖尿病初期には殆ど現れませんが、5年くらい経つと初期症状として足が冷える、足の裏に紙が貼りついているような感じ、足の先がしびれたような不快な感じ、皮膚に虫が這っているような感じなど、違和感を感じたり手や足の感覚が鈍ってきます。
他にも、坐骨神経痛、腕や手の神経痛、肋間神経痛などの神経痛が起こることもあります。
発症してたった5年位で皮膚にこれらの感覚異常を多くの人が感じるようになりますが、さらに年月が経つと、温度や触覚の間隔が鈍るので注意が必要になります。


温度では火傷です。強い火傷は気が付いても小さな火傷は気付きにくいのでかすかな違和感があるときでも注意して手当てをしておきましょう。 
他には暖房器具やカイロなどを必要以上に長時間にわたって使用した時に起こす低温火傷があるので注意が必要です。
45℃ほどの低い温度で6~10時間、50~60℃だと1~2時間の接触で低温やけどを起こすと言われています。症状はヒリヒリに始まり、水膨れや痛みが出てきますが、感じにくくなっていると重症化することもあります。
  
触覚では刺し傷や切り傷の他、靴擦れなどがありますが、これらの小さな傷は痛みを感じ難いものがあります。その傷に気付かずそこから細菌が入ると厄介です。


高血糖状態では砂糖がベタつくように赤血球の周辺がくっつき合ったり、面の部分が重なり合って密集して塊になります。 
塊になると赤血球一個しか通れない毛細血管を通れなくなり、一緒に流れている免疫細胞が患部に届きにくいので細菌やウイルスを殺せなくなります。そして大きくなったのが炎症で、ここまでくると免疫細胞が流れている毛細血管の免疫細胞と細菌やウイルスとの戦いが始まり、これらの死骸が化膿です。


化膿しても免疫細胞が流れない毛細血管に繋がる細胞は細菌やウイルスが暴れ放題になります。この状態が糖尿病になると怪我が治り難い原因です。
この最たるものが壊疽で、細胞が次から次へと細菌に侵され悪化が止まらなくなり、神経細胞も死んでいくので、例えば足を切断しても何の痛みも感じない状態になります。


他にはマッサ-ジを受けるときですね。 これも痛みを感じにくくなることからくるものですが、糖尿病が進行し鈍くなった状態でマッサージを受けると、もまれている感じが弱く感じるので強くもんでもらうことがあるかもしれません。


こんな危険要素が出てくるのが発症して5年位からですので、その頃からは火傷や小さな傷の有無に体のチェックが必要です。その大元は高血糖ですので、日々の血糖値管理は欠かせません。



糖尿病はインスリンが必要になっていても決別が可能な病気です。糖尿病と決別したいですね。