糖尿病と決別したい人の集い

「糖尿病は治らないのが世界の常識」ですが、それは「病院治療では治せない」というだけで糖尿病の根本原因があり、それに対策することで糖尿病と決別することが可能です。 これらについてお話します。

52.糖尿病と五感(5)臭い

嗅覚は味覚を大きく左右したり、有毒ガスの臭いなど危険回避のために大切な感覚です。この嗅覚も加齢とともに嗅覚神経の死滅により低下していきますが、他にも風邪などのウイルスや薬剤によっても破壊され臭いを感じなくなっていきます。
感冒などで一時的に臭い粘膜や細胞が障害されている場合は嗅覚を刺激する方法で元へ戻すことが出来ます。


では、糖尿病の場合はどうなのでしょう? 発症後何年か経つと嗅覚障害が現れてきます。
その原因は大きく2つに分けられ、1つは嗅覚細胞の死滅、もう1つは嗅覚細胞から脳までの神経細胞や脳に信号が届いても、脳細胞の衰えや死滅により過去に記憶した臭いと照合して「何の臭いであるか」の信号が繋がらないことで、臭いが感じられなくなります。


この原因は、やはり高血糖。 高血糖で血液がベタつき赤血球同士がくっついたり重なり合うと、赤血球1個分の太さしかない毛細血管に入っていけません。すると細胞が活動するための一緒に流れる栄養成分も流れないので、その毛細血管に繋がる細胞の活動が低下したり死んでしまいます。これが嗅覚細胞や神経細胞、臭いを感じる脳細胞の衰えや死滅で、臭いがしない原因です。


そんな中、朗報?が1つあります。2018年に東北大学大学院の研究によるものですが、臭いを感じるために必要な嗅覚受容体が膵臓でインスリンを分泌する細胞(β細胞)にも存在していることを明らかにしたことです。
具体的には、臭い物質の1つの「オクタン酸をマウスに食べさせると、インスリン分泌が促進され高血糖が改善した」。
さらにはこのマウスの嗅覚受容体に相当する嗅覚受容体がヒトの膵臓β細胞にもあることも確認され、加えて血糖値が高いときにだけインスリン分泌が促進し、血糖値が改善することを明らかにされています。


ところでオクタン酸って何? ですね。オクタン酸は厚生労働省からも安全性を認められた成分で、ココナッツオイル(ヤシの実)・パーム油などに含まれています。ヒト臨床試験においてウエスト周囲径、体脂肪、内臓脂肪を減少させるとのことですが、油は、肥満の原因になるので取り過ぎには要注意ですね。



糖尿病と決別しませんか! 嗅覚の低下だけでなく食事もおいしく食べられます。