7.なぜゴースト血管になるの?(2)
次に
②体の仕組みによる発生では高血糖、高脂血症、血液ドロドロ、SODの減少などがあげられます。
高血糖については前述しましたので簡単にしますと、砂糖水はベタつきますね。ベタつくと赤血球同士がくっ付いたり重なり合って塊になります。
それに対し、毛細血管は赤血球がやっと一個通れる太さしかないので塊になっていると通れません。毛細血管は細動脈から枝分かれしていますが入り口で詰まって入れないのです。
入れなければ毛細血管に酸素も栄養も届かないので死んでしまいます。
これがゴースト血管です。
高脂血症は、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールが増えすぎた状態、またはHDLコレステロールが低い状態をいいます。高脂血症になると血液ドロドロを引き起こすので高血糖と同じようにゴースト血管を増やします。
血液ドロドロは高血糖や高脂血症の他、活性酸素による赤血球の損傷によってくっ付いたり重なり塊となるのでゴースト血管の原因となります。
SODの減少は血液ドロドロに関係しています。SODは体内で過剰に発生した活性酸素を消去するために体に備わった酵素です。活性酸素は病気の90%を左右するので糖尿病や合併症の予防や悪化だけでなく、シワやたるみなどの美肌効果も大きく左右します。
加齢によって減少するのはヒアルロン酸など沢山ありますが、SODも20歳代を100%とすると60歳代で20%位まで低下します。ただ60歳代でも30~10%と個人差が大きいものがあります。
これらにより毛細血管がゴースト血管になると、ゴースト化する前の毛細血管から栄養や酸素をもらっていた細胞は活動が鈍ったり 死んでしまいます。
即ち、ゴースト血管が増えれば増えるほど全身の細胞の糖の消費が減るので、高血糖になります。
高血糖にならないように薬はインスリンの分泌を増やして細胞の糖の消費を増やそうとしますが、活動が鈍ったり死んだ細胞の分は糖の消費は回復しません。
これが薬の服用を続けても、糖尿病が治らない要因の1つです。
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